【解説!】嗅覚と味覚は関係している!?【味覚の変化の不思議!】

【解説!】嗅覚と味覚は関係している!?【味覚の変化の不思議!】
「年齢や体調によって味覚が変わるって本当かなぁ〜。でも、それってどう言うことなのかなぁ〜。具体的に知りたいなぁ〜」←このような質問に回答します。

✔︎本記事の内容

・そもそも人間の感覚とは?
・“味”の決定は「鼻」がする!?
・なんだそれ!?レトロネイザル

ちなみに、先に結論です

人間は味を感じるのに五感全体を使って感じています。
ただ嗅覚と味覚が主な仕事を担っており、
この2つで味が決定されていると言っても過言ではありません。

歳を取るとともに、味覚が変わると言うのを聞いた事があると思います。
また季節の変わり目でも、味の感じ方が変わると言うのも来たことがあります。

これは本当なのでしょうか?

そもそも人間の感覚とは?

そもそも人間の感覚とは?

“感覚”とは人が自分自身に何か刺激を感じ、意識することを言います。

その感覚には

・視覚
・聴覚
・嗅覚
・味覚
・触覚

の大きく分けて5種類、つまり五感があります。

もっと細かくいうと二十種類ほどあるらしいのですが、
この五感を使い、組み合わせて人は様々な情報を外部から感じ取るのです。

ここではこの五感のことを解説していきます。

視覚

「視覚」とは、目で見る感覚のことです。
眼から情報を受け取り、脳の中でその情報を整理します。

その整理された情報から、見て感じて認識をします。
五感の中でもほぼ80%が、視覚から情報を入手すると言われています。

調理する時にもこの「視覚」によって、中まで火が入っているかどうかを感じ、
盛りつけなどで味をキワ立てる演出もしますね。

聴覚

「聴覚」とは、耳で聞き、感じる感覚のことです。

「音」を感じるというのは、微妙な空気の揺れを感じて鼓膜が揺れ、
その鼓膜と中にある小さな骨が振動します。

その振動がそのもっと奥の聴神経を揺らし、脳に情報を与え「音」を認識します。

料理中の音は食欲に刺激をもたらします。

肉の焼ける音、フライパンで炒め物をしている音、まな板の上で
食材をリズム良く切っている音など、音がある無しで料理の期待度も変わって来ます。

嗅覚

「嗅覚」とは、鼻で匂いを感じる感覚のことです。

「臭覚」とも言われますが、匂いを鼻の奥に入れることで、
嗅細胞によって電気信号になり、脳がそれを認識して匂いがわかります。

その人の経験値にもよるのですが、食べ物や飲み物のその匂いで、
美味しいかどうかを自然と判断してしまいます。

匂いや香りがもたらす効果は、味以上のものをもたらします。

味覚

「味覚」とは、舌で感じる感覚のことです。

“五味”と言って、甘み・酸味・塩味・苦味・うま味の基本の味を、
舌は微妙に感じ取ります。

舌には「味蕾(みらい)」という器官があるのですが、これが味を感じる大事な器官なのです。

この味蕾には亜鉛がとても大切な栄養素なのですが、
亜鉛不足を起こすと味を感じられないと言う障害が出て来ます。

最近何を食べても味を感じられないと思ったら、加齢による味覚障害もありますが、
亜鉛不足と言う栄養不足も考えられるので、注意が必要です。

触覚

「触覚」とは、肌で感じる感覚のことです。

なにも手で触ることが触覚では無いです。

口に食べ物を入れて舌の上で感じたり、口の中で感じるのも触覚です。

とうがらしの痛辛い感じや山椒のピリピリした感じ、ハッカのスッとした感じは味蕾で感じるのではなく、
舌の触覚受容体が感じるものです。

食事における舌触りは重要で、グルメリポートでも
「柔らかい」や「口に入れると溶け出した」とか、「噛めば噛むほどジューシーです」
などの表現は触覚以外何者でもありません。

この五感の中でも、嗅覚と味覚は密接に関係していて、
作るに当たっても、食べるに当たっても料理のポイントでもあります。

“味”の決定は「鼻」がする!?

“味”の決定は「鼻」がする!?

“味”を決めるのは必ずしも舌ばかりではなく、人間は五感を使って味を感じています。

舌の上で感じる、味覚
鼻から感じる、嗅覚
見た目の色や形を感じる、視覚
噛んでいる時の音を聞く、聴覚
箸でつまんだり、口の中に入った時の、触覚

これらが混ざり合って、“味”が決まるのです。

ただ普段食事している大部分の“味”を決めているのは、味覚と嗅覚と言われています。

鼻をつまんで食べてみると

現に鼻をつまんで食べてみると、いつも食べているものの
“味”が違うことに気づきます。

季節の変わり目などで、
風邪をひいている時を思い出してもらうとわかると思うのですが、
確かに食事の時“味”がイマイチよくわからないですよね。

この事も、鼻が関係していると言えます。

加齢とともに

加齢から来る“味”の変化は、嗅覚ばかりではありません。

持病の進行や様々な治療のために服用している、薬の副作用。

積み重なった栄養の偏りでも、“味”の感じ方が変わって来ます。

加齢により“塩味”が特に鈍くなりやすいです。

いつもの食事の“味”が薄く感じて来たら、注意した方が良いかもしれませんね。

亜鉛不足も要注意!

好きなものばかり食べていると、
栄養の偏りがで出て来ます。

この栄養の偏りで不足しがちなのが『亜鉛』です。

昔から、亜鉛不足による味覚障害と言うのはよく聞きます。

しかし偏食ばかりではなく、薬の副作用的なもので亜鉛不足にもなりがちなので、
もし薬を服用しているのなら、主治医に味覚に関することを相談するのをお勧めします。

なんだそれ!?【レトロネイザル】

なんだそれ!?レトロネイザル

レトロネイザルってご存知ですか?

これは食べ物や飲み物が、喉を通った時の匂いが鼻の奥に戻って来て、
“味”を感じることなのです。

「戻り香」や「口中香」や「あと香」などとも言われたりします。

この“味”の感じ方、20%は舌の上、80%はレトロネイザルだと言われています。

人間だけの特権

このレトロネイザル、人間にしかない感覚能力らしいです。

ほかの動物が持たない、“人間だけの特権”ってことですね。

この能力を最大限に駆使して、ワインのソムリエは正確に産地やブドウの品種を、
言い当てることができるのです。

食事を“味”わおう

ソムリエと違い一般の私たちがレトロネイザルを駆使するには、
早食いをしないことです。

ゆっくりとよく噛んで食事をすれば、口の中いっぱいに香りが膨らみ、
味覚とプラスされ美味しさが倍増します。

食事での幸福感が、より豊かになりますよ。

まとめ

味覚や嗅覚を含め。“味”を感じられなくなり、“味”が全くわからなくなった人の5年生存率が、著しく低くなることが言われています。
確かに風邪などをひいて、食事をしていて味を感じられないときは、食べているのも楽しくないですよね。
いつまでも健康で元気に、食事を楽しみたいですね。

以上最後まで読んでいただきありがとうございました。

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山下 景史

調理師&料理家として37年以上の豊富な経験を持ち、居酒屋・食堂経営から雇われでカフェ店長まで、様々な仕事を経験。簡単かつおいしい料理レシピの提案と調理に役立つヒントを積極的に発信しています。大阪市内に在住し、家族は妻と可愛いい8歳の娘との幸せな時間を大切にすることが最優先!料理を通じて人々との素晴らしい“食の旅”を共有することに喜びを見出しています。

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